【返詩コラボ・第51回】
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『紫陽花』
現実という引力に
君が引き戻されることを
僕は一番恐れていた
君が5月の淡いまどろみの中で
夢心地のままでいてくれたなら・・・
季節の風が気づかせた微妙な変化は
移り気な花を七色に彩り
その心を惑わせる
もう少しそのままで
僕の腕の中に抱かれたままで
そっと眠っていておくれ
花びらを揺らす雨音に
気づくことのないまま
Words by denimroad[2006.6.9]
『深い深い青色に・・・ 』
気まぐれで優しいあなたの言葉に
もう揺れるのはやめようと思う
そこにどんな真実があるかなんて
探る必要なんてないのだもの・・・
いつも会えるわけじゃないから
いつもあなたの答えが返ってくるわじゃないから
いつもあなたの事 何もわからないまま
時が過ぎていくけれど
それもただ一つの真実。
でも・・・胸の奥に芽生えた
このぬくもりを信じたい
あなたを想う曇りのない優しさも
私にとってただ一つの真実。
雨に濡れながら 色を失わず
初夏の季節を咲き続ける花のように
この想いにまっすぐでいたい・・・
「あなたの幸せ願いっています」
凛々と あざやかに この恋が醜い想いに染まらぬよう
深い深い青色に祈りを込めた
Words by misa http://blogs.yahoo.co.jp/eternallovestaer74
『やさしい雨に濡れながら』
「あなたが誘う時はいつも自分が辛い時だけよね」
いつか君がそう云っていたのを思い出した
そのことに君は
ずっと以前から気づいていたんだね
僕らが愛しあったのは
まぎれもない真実
そしてお互い逢いたい時に
逢えないもどかしさも現実
あの日僕のわがままで帰ろうとする君を
無理やり引き止めてしまったけれど
やさしい雨に濡れながら
君はただ迷っているばかりだったことも
こらえきれずに零れた涙の意味を
あの日気づいていたなら・・・
Words by denimroad
*【紫陽花とせつない恋】をテーマにした、misaさんとの返詩コラボ。
この季節は紫陽花の花が似合いますね。
日本では紫陽花の花言葉は「移り気」
ヨーロッパでは逆に、一ヵ月以上も咲き続けることから、
「辛抱強い愛」という意味で使われているそうです。