陸上競技を始めたのは高校1年生の頃。
短距離は全然ダメだったけれど、長距離ならなんとか根性を発揮できるかも・・・
そんな思いで走り始めた。
心肺機能は人より勝っていたようで、運動の後の心拍測定では驚異的な回復力があった。
しかし反面、筋肉や関節の硬さは一流選手を目指すにはあまりに高いハードルだった。
クルマに例えると、良いエンジンを積んでいたのに、足回りがガタガタみたいな感じ・・・。
大学の卒業を間近に控えた頃、実業団入りの選択肢もあったけれど、
それを断念したのは、そんな理由だった。
それでも広告代理店の道を選び、その傍ら市民ランナーとして、
地元ではそれなりの成績を収める事ができた。
30代後半にしてフットサルを始めたのは、昨年の夏のこと。
サッカーの経験もなければ、球技はどちらかといえば苦手。
陸上をやって来た俺にとっては、初めての団体競技でもあった。
チームメートは、ほとんどが市役所の職員で、年齢も20代の若者ばかり。
中には俺の年齢の半分くらいのヤツまでいる。
そんな奴らと同じチームでプレイするのは、多少プレッシャーもあるし、リスクも高い。
けれど自分にとって、それ以上に刺激と大きな充実感を感じている。
自分より弱い選手に勝つのは当たり前。
自分より強い選手に勝ってこそ、真の喜びが得られるのがスポーツの世界である。
そこには甘えは通用しない!!
リスクが高ければ高いほど燃えられるのがスポーツマンとしての条件。
そこにチャレンジ精神がなければ、何も始まらない。
ランナーだった頃、スタートラインに立つ時の緊張感がたまらなく好きだった。
そして今、俺はベンチャービジネスというスタートラインに立ったばかり・・・
この先どんな試練が俺の前に立ちはだかるのかは分からない・・・
けれど戦う気持ちさえあれば、きっと立ち向かって行ける!
俺の前にあるのは、確かな希望だけ、
成功という保障はどこにもないけれど、ただ自分を信じて走り続けるだけだ・・・。
つづく