Photo by ATELIER M
『違和感』
もうこれが最後かもしれない
いつも僕はそう思いながら
全力で君を抱く
むさぼるような口づけをして
君の唇から漏れる吐息のリズムが
激しさを増してゆくのを楽しむ
「愛してるよ」
「愛してる」
同じ言葉を君に求める
永遠に届かない
叫びのように
「愛してるわ」
「愛してる」
見つめ合う瞳に真実を探す
その場限りの欲望を吐き出して
脱ぎ捨てたTシャツを
拾い上げる違和感
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