Photo by Spina Blu http://acotokio.web.fc2.com/hello.html
「桜並木の下で」
桜並木の下を君と肩を並べて歩いた
あの春の宴は
まどろみの中の淡い幻だったのか
はらはらと舞い落ちる花びらが
ふたりを薄紅の夕闇へと誘(いざな)い
桜色に頬を染めた君を
この腕に引き寄せて
気の遠くなるほどの熱いくちづけを交わす
君の吐息がこの肌にかかる距離で
どうかこのままで
ずっとこのままで・・・
あの春の宴は
あれは淡い幻だったのか
まるで遠い日の夕陽を見ているように
小春日和の一日が桜色に沈んでゆく
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