Photo by 北風東風
「あなたに逢えば」
あなたに逢えば またあなたは
わたしのことを抱くのでしょう
その場しのぎの絵空事の愛を
耳元で囁いて
あなたに逢えば またわたしは
逢わずにいられなくなるでしょう
一緒にいることの
嬉しさと淋しさを同時に抱いて
いつものように せつなさを募らせて
だからずっと わたし
あなたに逢うことをためらい続けたの
あなたからの「逢いたい」の言葉に
縁側から見える秋の空が
戸惑っているわ
.