十六夜の 気脈の先の 冬夜道
(いざよいの きみゃくのさきの ふゆよみち)
[解説]密かに連絡を取り合って、君に逢いに行く夜道で、十六夜の月が出ていたのを見て、少し後ろめたさを感じてしまった。
十六夜(いざよい)=十五夜の翌日の月。十五夜より少し遅くなっていることから月が恥ずかしがっている。十五夜の月よりもためらっているように見えたため十六夜と呼ばれるようになったと言われている。ためらい。躊躇(ちゅうちょ)。
猶予(いざよう)=進もうとして進めないでいる。
気脈(きみゃく)=ひそかに相手と連絡を取り合うこと。