「寝顔」
放課後の校舎から
響き渡る歓声
君は僕の腕枕で
小さな寝息を立てて眠っている
5月の爽やかな風が
リビングのカーテンを揺らして
僕は君の寝顔を静かに見守っている
そんな時間がずっと
長く続けばいいと願った
行き先を知らない恋は
男にとっていつも自由で
女にとっては逃れられない
苦悩なのだということを
それを知りながら僕はただ
その場を繕うばかりだった
いつかそんな戯言も
長くは続かないことを知りながら
女はいつも薄目を開けて
男の本音を探るのだ
詩
Write:2014.06.01
写真
Photo:2010.05.01
撮影
Camera:RICOH CX2
Write&Photo by Katsuzi.Shinbo