2013-06-09 ただ快楽のためだけに 求め合っていればいいものを・・・ Self collaborati #詩 『愛し合う先の答え』 「うち都合のいい女にはなりたくないの」 君が僕に別れを切り出した最初の一言だった 確かに君は僕にとって 誰よりもやさしくて 誰よりも素直で 僕が行きたいという場所に いつでも着いて来てくれた ほどよく生活感が感じられない フローリングの床には 和らかな陽射しが降り注ぎ すぐ隣の校舎からは 休み時間のたびに歓声が響き 僕を心地良い非現実世界へと招き入れてくれた 淋しくて誰かに縋りたいオンナと 淋しくて心の隙間を埋めたいオトコ 二人の利害関係は著しく一致していたのだ いや少なくとも君を抱いている瞬間 そこにあったものは 真実の愛だったと心から信じている ただ一つ誤算だったのは お互いがお互いを 好きになりすぎてしまったこと 人は愛し合うことで その先の答えを欲する生き物だということを やがて知るべきときがくる ただ快楽のためだけに 求め合っていればいいものを・・・ 撮影:OLYMPUS PEN E-P3