Photo by フォトライブラリー
「残月」
凛とした朝の空気の中を
クルマに乗り込む
午前5時
あなたはきっと
まだ夢の中
わたしもあなたという
夢の中で
見えない明日を想い描く
冷たいハンドルを握って
ウィンカーを右に倒すと
憂いを帯びた太陽が
東の空を昇りはじめる
対になった白い月のように
わたしは無情に
あなたを奪えるだろうか・・・
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